先日の朝、日課のポケモンGO散歩で家の近くまで来たときのことです。
突然うしろのほうから、「あんた、アホでしょ〜」と甲高い声が聞こえてきたのでビックリして振り向くと、10mくらい後方にキテレツな恰好をした50才くらいの外人の女性がいるではないですか。私に向って言っているようです。
キテレツというのは、往年の“シノラー”こと篠原ともえみたいな恰好というか、今でいうと“きゃりーぱみゅぱみゅ”というか、カラフルな衣装をこれでもかと重ねていて、なにかをジャラジャラつけている感じです。そういえば、そんな人とすれ違ったような気もします。その外人の女性が私に向って、「あんた、アホでしょ〜」と言っている様子。
そこで私は立ち止まって考えました。「なるほど、私はアホかもしれない。しかし、なぜあなたは私がアホだと知っているのか?そして、なぜそんなキテレツな恰好をしているあなたにアホと言われなければいけないのか?」
怒るというよりかは、疑問が頭をぐるぐるミラクルします。
すると、その女性はまた、「あんた、アホでしょ〜」と言ってきました。
今度は、『アホ』という単語が気になりました。外人のしゃべる日本語のイントネーションなので分かりにくいのですが、「ん、『アホ』と言っているのではないかも」と思っていると、またもや「あんた、アホでしょ〜」と言ってきたので注意深く聞くと、どうやら『アホ』ではなく『アオ』と言っているようです。
そこでやっと、「なるほど」と合点しました。ポケモンGOではジムという場所があり、プレイヤーがそこでポケモンを闘わせます。プレイヤーは赤色・青色・黄色のいづれかの色のチームに所属し、その色ごとにバトルするわけです。私は青色のチーム。きっと、彼女もポケモンGOをやっており、さきほどすれ違ったときに、私がポケモンGOをやっていると知ったから声をかけてきたのでしょう。そういえば、ちょっと前にジムのバトルで、黄色のチームのポケモンを倒してきたばかりだったので。彼女は黄色のチームで、自分のポケモンを倒したのが私だとわかったのでしょう。
彼女に返事をしなくてはと思い「あ〜、青、青」というと、彼女は納得したのか“うんうん”と頷きながら去っていきました。
突然の出来事で呆気にとられたのですが、愉快な気分になったのも事実。あの恰好といい、とつぜん声をかけてくることといい、「変わった人だな〜」と思いつつも、変わった人をひきつける何かを私も発しているのかな〜と思った朝でした。