引っ越ししてから一年以上が経ち、なんとなく部屋にモノが増えてきた感が出てきました。最近は、たいして物欲もないので買い物なども特にしているつもりもないのですが、日々の生活に追われているといつの間にか物は増えてくるようです。
そこで、『休日に一個なにかを捨てる』というルールを自分に課してみようかと思い立ち、実行しています。元々、物を捨てるのは嫌いではなく、捨てるという行為はさっぱりした気分になるので好きなほうです。
『休日に一個』というルールにしたのは、2つ理由があります。
一つは心理的なハードルを低くするため。あれもこれも捨てようとすると、考えただけで面倒になり、結果あとまわしになり行動に移せない怖れがあります。しかし、一個だけという縛りがあるなら心理的な負担が少ない。さらに、「なにか捨てるものはないか」と見渡す癖がつくと、捨てたいもの候補がいくつか見つかるものなので、数週間は「なにを捨てようか?」と気に病むことがないので、その点でも気楽になれます。
もう一つは、『楽しいことなら小分けにしてみよう』と思ったから。捨てる行為が好きで楽しいのなら、それを一回でドカンとやるのではなく、細かく分けて何回も味わってもいいのでは?という発想です。
この発想のヒントになったのは、私の敬愛する放送作家で脚本家でもあり、くまモンの生みの親でもあったりする小山薫堂氏の「幸せのミルフィーユ理論」です。この理論は、大きな幸福を得ようとするよりも、小さな幸せをミルフィーユのように積み重ねたほうが、幸せ感は得やすいし長く味わえるのではないかというものです。大きな幸せというのは、例えば家が欲しいだとか、大会で優勝したいとか、容易に手に入らないもの。小さな幸せとは、肌触りのいいタオルとかお気に入りの文房具だとか入手しやすく、身近に使用するものです。この理論を知ったときに、「確かに」と腑に落ちたので、身の回りの物を購入するときに適当には買わなくなりました。
そして、この理論を応用し、″捨てる″行為を楽しいと感じるならば、小さくして何回も楽しめばいいではないかと思ったわけです。
そして、部屋の状態と精神状態というのはリンクしていると私は思っています。
散らかっている状態が長く続いている部屋のときは、精神状態もとっちらかっている時が多いです。逆もしかりで、スッキリした部屋のときは心もスッキリしていることが多い。部屋をキレイにすることで、心がスッキリするともいえるでしょう。
捨て癖がついてから、部屋での普段目につくところだけではなく、収納なども精神状態とリンクしているのではないかと感じるようになりました。今まで収納にキツキツに服が入っていたのが、隙間ができて収納されていると、なんか心にも余裕ができた感じがします。
ちょっと物を捨てるだけのことですが、少し気持ちが軽くなるので、継続してみようかと思います。一年後くらいには大きな変化になっているのでしょうか?小さな楽しみにしておきます。