はじめに
子どもに「腹式呼吸」を教えることは子どもの発育に重要です。
身体に取り入れた酸素の約30%は脳で消費されるといわれるので、脳の発育にかかせません。また、自律神経の副交感神経モードに切り替わるので、リラックスできるようになるでしょう。さらに、子どもがイライラしたり癇癪をおこしたときに、深呼吸させて落ち着かせることにも役立ちます。
しかし、「腹式呼吸」は自然にできるようになるわけではありません。そこで、子どものための「腹式呼吸」入門を作成しました。もちろん、大人にも役立つはずです。
概要
まず、セルフケアーニメというアニメ動画を子どもに見せながら行います。経験上、子どもは興味を持ってくれるはずです。
そして、スモールステップで段階を経て教えていきます。
覚える呼吸法は「逆腹式呼吸」と呼ばれるものです。これを覚えられると、他の呼吸法への応用が利くのが利点です(詳しい説明は「
腹式呼吸が上手くできない方へ」のサイトへ)。
ポイントは、『横隔膜を使う』ということと『鼻呼吸』です。
では、やってみましょう。
❶お腹を凹まし、お腹を膨らませる
お腹を膨らませるときには、横隔膜を使います。
しかし、横隔膜は身体の内部にあるので意識するのが難しいのです。そこでまず、お腹を凹ますほうが簡単なので凹まします。この時に使う筋肉は腹横筋です。そして、腹横筋を使ったときに連動して横隔膜は緩むので、横隔膜を意識しやすくなります。
順番にやっていきましょう。
①お腹を凹ます、②お腹を膨らます、③「ハッ」と息を吐く
これができたら、次のステップです。
①お腹を凹ます、②お腹を膨らましつつ「ハッ」と息を吐く
リズムよくできるといいです。
❷鼻から息を吸う
鼻から息を吸い(3秒)、息を止め(3秒)、口から息を吐きます(3秒)。
鼻から空気を吸えるようになることを覚えます。また、最初のころは息を止めると苦しくなるので、ここでつまづく子どももいます。
❸鼻から息を吸いつつ、お腹を凹ます
次に、鼻から空気を吸いつつお腹を凹まします。そして、息を止めているときにもお腹は凹ましたままキープします。
❹お腹を膨らましつつ、口から息を吐く
口から息を吐くときに、横隔膜を使ってお腹をできるだけ膨らませるようにします。この呼吸のときは、鼻から吸って、息を止めることはそれほど頑張らなくてもいいので、息を吐いてお腹を膨らますタイミングで頑張りましょう。
❺腹式呼吸
これまでのものをまとめると腹式呼吸ができるようになります。
①鼻から息を吸いつつ、お腹を凹ます(3秒)、②お腹を凹ましたまま息を止める(3秒)、③口から息を吐きつつ、お腹を膨らます(3秒)
動画では7秒で息を吐きつつお腹を膨らませていますが、最初は3秒からスタートして、できるようになったら、5秒、7秒と伸ばしていくといいでしょう。
おわりに
すぐに全てができるようにならないかもしれませんが、ひとつずつステップをクリアしていけば、徐々にできるようになっていきます。
横隔膜という身体の内部の筋肉を意識できるようになると内受容感覚も育っていくというメリットもあります。お子さんのおねしょ対策にもいいかもしれません。
そして、腹式呼吸を子ども自身が状況に合わせて活用できるようになるのが理想です。イライラしたときに、自分を落ち着かせようとして、深呼吸という行動をとれるようになるといいでしょう。
腹式呼吸を覚えることは、セルフコントロールできるようになることを目指しての指導でもあります。
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