根本的に改善したいなら恵比寿整体院リラックスアース

あるお客さんが、「コルところが日によって変わるんですよね」と言っていました。そのような方は多くはないのですが、たまにいらっしゃいます。そして、理由は２つ考えられます。

一つは、コリの感度が高く、身体のバランスがいい方です。
通常、人は色々な部位が凝っていたとしても、一番か二番目に凝っている部位しか感知できないものです。一度にすべてのコリの痛みを感じてしまうと、うんざりしてしまうからかもしれません。ですので、一番と二番目に凝っていた部位が改善すると、三番目に凝っていた部位を″ココがこっている″と感知します。このようなケースはコリの程度がひどい部位が改善した結果なので、良くなっている指標でもあります。しかし、心配性の人などは「今度は違う部位が凝って痛くなってきた。もう嫌！」などと思ってしまいます。
話を戻しますが、『日によってコル部位が変わる人』は、身体のバランスが悪くないので一番凝っている場所がその時々で変化するわけです。もし、身体のバランスが悪ければ、一番負荷のかかる部位は一定していて変化しません。傾いたビルがあったとしたら、負荷のかかる部分は変化しないのと同じことです。そして、コリを感じるセンサーが正確なので、凝っている部位がコロコロ変わるのを感じてしまいます。
しかし、このようなバランスがいい人でコル部位が変わる人の身体に問題がないわけではありません。このようなタイプの人は、身体を支える耐震性に問題があります。
以前、このコラムにのせたのですが（「慢性的にコル身体を『欠陥住宅』に例えると…」）、コリのない身体は耐震性と免震性に優れています。
耐震性は揺れを我慢する力であり、免震性は揺れを逃がす力です。
免震性は身体のバランスの良さに関連します。そして、耐震性は筋力の強さです。つまり、耐震性に問題のある人は、もっと筋力をつけたほうがいいわけです。

もう一つの理由は、神経が過敏になっている状態が考えられます。言葉をかえると、精神的に不安定になっているとも言えます。
痛みを感じる閾値が下がっているといいますか、痛みのセンサーが過敏な状態です。すると、些細な筋肉の緊張も感知してしまいます。「感度がいいのは悪いことではないのでは？」と考える方もいるかと思いますが、このような方はコリが至る所にありコロコロ場所を変えることで不安になってしまう傾向にあります。生活をしていればある部位の筋肉を使い過ぎることもあるでしょうし、同じ姿勢をしているために固くなる筋肉もあります。これらは生きている上で当然のことなのですが、その変化をいちいち感じて不安になってしまうと精神的に疲弊してしまいます。
ですので、このような方に対するアドバイスとしては、一つ一つのコリについて筋肉が固くなった理由を説明し、それほど深刻なコリではないと納得してもらうことが大切になります。どちらかというと精神面でのケアが必要なので、安心してもらうことが第一です。

話をまとめますと、『日によってコル部位が変わる人』は、凝っている部位をその度にほぐしたりストレッチしたりすることが優先事項ではありません。そうしても、永遠にモグラ叩きをやっているようなもので埒があきません。
まずは、自分がコリに対して過敏に反応しているか判断しましょう。もし、「ちょっと気にし過ぎているな」と感じたならば、コリを気にするのをやめてみましょう（それが難しいのかもしれませんが…）。
そして、コリに過敏になっているわけではないと感じたのであれば、身体の耐震性をアップさせるために筋力を鍛えましょう。下半身を鍛えたり体幹トレーニングをしたりして身体を支える力をアップさせることにエネルギーを注ぎます。ザックリ言えば、筋肉をゆるめることより硬くすることが大切です。
今回のケースのように、ある症状に対してケアをしても結果が出ないときは、そのケアの対策のピントがズレていることがあります。ピントがズレていることをいくら続けたとしても症状は改善しません。
問題を解決するには「根本的な原因はなにか？」ということを知ることが大切です。その原因が特定できれば、おのずと解決する方法が見つかるはずですから。