「座り姿勢がぐにゃぐにゃ」と発育について❷
お子さんの心配ごとの上位に『座ったときに姿勢がぐにゃぐにゃ』ということがあります。姿勢をキープできないので勉強に集中することができなくなります。
赤ちゃんは、お母さんの胎内から出産した瞬間から重力(G)にさらされることになりますが、成長するにつれ重力に対応していきます。うつ伏せから頭を上げられるようになり、四つん這いからハイハイで動くことを覚え、立ち上がって歩けるようになっていきます。
しかし、立って歩けるようになっても、十分に重力に対応できていないケースは多いのです。それが、姿勢がぐにゃぐにゃのお子さんになります。
「姿勢をよくして」と言えば、その時はシャンとできますが、少し時間が経つと元通りにぐにゃっとしてしまいます。
お子さんになにが起こっているかをイメージしてみましょう。
ご自分が学校で授業を受けていると想像してみてください。机があり、椅子に座っています。その時に重力が2倍になったとします。地面から引っ張られるというか、上から押しつぶされるような圧力を感じるのではないでしょうか。そうすると、姿勢よく座ってなどいられません。机にベタッと突っ伏してしまうことでしょう。
姿勢がぐにゃぐにゃなお子さんは、このような状況にあると想像してあげてください。
そうなると、やるべきことは重力に対応できるように成長のサポートをしてあげることになります。
耳石器と重力受容器
頭部で重力を感知するのは『耳石器』です。
前庭器官の耳石器は頭部垂直方向の直線加速度を感知しています。
体幹で重力を感知するのは『重力受容器(Graviceptor)』です。
重力受容器は、内臓である腎臓・腸・胃に存在して、重力の作用を感知するもの。遊園地のフリーフォールなどで落下するときに内臓がフワッと浮くように感じているときの受容器だといわれています。
頭部にかかる重力は耳石器、体幹にかかる重力は重力受容器が受け持ち、それを高次脳で統合していると考えられます。

図1では、耳石と重力受容器の垂直軸が重なっていて、重力に対応できています。
図2では、頭部が前方にシフトしているため耳石の垂直軸も前方にシフトしてしまい、重力受容器の垂直軸と重なってはいません。軸がブレているので、重力に対応できていないことになります。
図2の状態から図1になるには三つのことが必要です。
①.耳石を育てる
②.重力受容器を育てる
③.耳石と重力受容器を連動させる
①と②は、感覚器が育っていない場合です。まずは適切な刺激を与えることを続けていき、感覚器を育てることが必要になります。
③は、垂直軸を合わせることをまだ覚えていない状態ともいえます。図2の場合でみると、重力受容器の垂直軸に、耳石の垂直軸を合わせることを覚えていけばいいのです。それが連動するということであり、当院では、そのような施術を行っています。
まとめ
姿勢をキープできるようになることは重要です。
「姿勢をよくして」と指示するだけでは姿勢はよくなりません。『重力に対する感覚器を育てていく』という観点が大切です。
そして、楽に姿勢を保てるようになれば、それだけ勉強に向けるエネルギーも増えることにつながっていきます。
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