腰痛でお悩みの女性は多数いらっしゃると思いますが、ハイヒールをよく履かれる女性に多い腰痛のパターンをお話ししたいと思います。
ハイヒールを履いた状態というのは踵が上がっているので、なにもしなければ前方に傾いた姿勢になります。おじぎをする姿勢でしょうか。
その姿勢から、無意識に上半身を腰から反らせて前後のバランスをとっているわけです。このときの腰椎が反り過ぎることが原因で腰痛になるパターンが多いのです。
この腰椎伸展が悪化すれば腰椎分離症からすべり症などになり、腰痛だけでなく下半身への痛みやシビレなどを引き起こす可能性があります。
また、ハイヒールに慣れてしまったので、普通のペタンコ靴だとなんかバランスが悪いという人もいます。
そういう方は、反り過ぎた腰で骨格が固まってしまっている証拠でもあります。
骨格が固まっていなければ、ハイヒールで前荷重のときは腰を反らせてバランスをとり、ペタンコ靴のときは腰を反らせなければいいのですが、そういう調整ができなくなっているわけです。
腰に負担がかかる癖が身についてしまった例です。
「じゃあ、ハイヒールは履かないほうがいいのか」ということになるのですが、それよりも「ハイヒールを履いても大丈夫な身体にする」ことを目指すことをオススメします。ペタンコな靴だと決まらない服装もあるでしょうし。
気をつけるところは二つ!
一つ目は、ハイヒールを履いた時のおじぎの姿勢から、腰ではなく臀部から上半身を起こすことです。
股関節を軸にして上半身を反らすわけです。こうすれば腰椎が反り過ぎることがないので腰には優しいのですが、お尻周りの筋力がないと結構大変だったりします。
なので、お尻の筋力をつけましょう。
二つ目は、股関節の柔軟性をつけること。
ハイヒールを履いた後はどうしても股関節が固くなってしまいます。おじぎの姿勢をイメージしてもらうとわかるのですが、股関節の前側に上半身が乗りかかる感じになるので、負担が大きいため股関節が拘縮してしまいます。
股関節の可動域が減少すると、それを腰椎でカバーするためにまた腰痛になるという連鎖が起こります。
ですから、ハイヒールを履いた後は股関節のストレッチをしましょう。
筋トレにストレッチ。
ハイヒールを履いて歩くということは、一種のトレーニングともいえるかもしれません。