何人かの20代の女性客から「夢は長生きです」と聞きました。それも、「150才まで生きる!」とか「200才まで生きて世界一になりたい!」などのビックな夢です。そして、このような規格外の長寿を目指している娘たちに長寿のための努力を聞いてみると、「医学の進歩に任せます」との答えが返ってきます。
さて、治療家として周囲の人間を見てみると、長生きか早死にかのどちらかのパターンに分かれるような気がしています。私自身は150才まで長生きしたいなどと考えているわけではありませんが、早死にはしたくはありません。そこで今回のテーマは『治療家として早死にしないために』です。
以前、医者家系の年配女性のお客さんがいました。その方は親も医者、兄弟も医者、子供も医者、と本人以外は全員医者という医師一族。
その方があるとき、医者の早死についての話をしてくれました。
「医者の不養生なんて言葉があるけど、医者なんかは用心しないと早死にしてしまうものよ。身体の悪い人と日々接していると、なにか悪いものを病人から貰ってしまうんでしょうね。だから、身体にたまった悪い物を吐き出すことを習慣的にしないとダメよ。そういうことを甘くみてると早死にしてしまうわよ」
医者の家系だからこそ、そういうことが経験則として伝えられてきたのでしょう。そして、例として彼女のお兄さんはアメリカで有名な外科医らしいのですが、週末は畑いじりを趣味として過ごしているそうです。その土と戯れる行為で身体にたまったであろう悪い物を出しているのでしょう。
そして、「あなたの仕事なんかも体調の悪い人に触れるわけだから、用心しないといけないわよ。なにか身体を使ってリフレッシュするようなことをしてる?」と彼女は私に質問してきました。その当時、私はジムで筋トレをしていたのでその話をすると、「いいわね。続けた方がいいわよ」と言ってくれました。
これらの『人から悪いなにかを貰ってしまう』的な話は、同僚とも話をします。そして、身体に触れる仕事をしている人から同じような話を聞くことがあります。看護師や介護をしている方、美容師(髪に触れる)などなど。身体に触れなくても心療内科の先生からも聞きます。これらの人々は仕事をするなかで、人から悪い物を貰う経験を多かれ少なかれしてきたのでしょう。そして、それに対する対策をしないと自分にダメージがあることを知っています。
自分の身は自分で守らないといけません。
私としては、健康でいるためには人から貰ってしまった悪いなにかを発散することが大切だと思っています。そして、その前段階でちょっとしたバリアも必要かなとも思っています。自分が健康でいるからこそ、いい仕事が出来るものでしょうから、これらのことは軽視してはいけないと思っています。
