私は『ホラー映画』は見ません。
理由は単純に怖いから。
日本のホラー映画なんて、めっちゃ怖いじゃないですか。『貞子』とかああいう系統のやつ。シリーズ物で続いているのを見ると、一定のファンがいるってことなんでしょうね。意味がわかりません。
そこで、「『ホラー映画』が好きか?」という話をたまにお客さんに振るのですが、よく見るという人は特に現れず、ホントに存在する意味があるのかと思っていたところ、ある女性のお客さんが「昔はよく見ていた」というではありませんか。
さっそく、「怖くないんですか?なんで見るんですか?」と聞くと、「怖いモノみたさかな〜」と言いつつ、「あと、ああいうもの見ると、アドレナリンって出ませんかね」と話してくれました。
実は、その女性客には“アドレナリン”についてよく話していました。彼女は色々と体調がすぐれないことがあるのですが、その要因の一つに、彼女の日常生活に“アドレナリン”が不足しているからではないかと私が指摘していたからです。そして、日常生活でアドレナリンを分泌させることをしたほうがいいと話していました。
アドレナリンは副腎皮質から分泌されるホルモンで、自律神経の交感神経が優位になったときに血中に分泌されます。そうなると、血圧が上がり、心拍数が高くなります。興奮したときや怒ったとき、イライラしたときなどに分泌されているわけです。
その女性客は、穏やかなタイプで実際に穏やかに過ごしていたようですし、自律神経のバランスを崩しがちだとも話してくれていました。ですので、交感神経を優位になることが少ないと考え、アドレナリンを出すようなことを積極的にしたほうがいいとアドバイスしたのです。
このコラムにも以前書いた(
『いい人』を目指すと心身のバランスが崩れるかも?)のですが、内臓をコントロールしている自律神経というのは、交感神経と副交感神経がシーソーのように振れることでバランスをとっているので、どちらかに偏り過ぎるのはよくありません。交感神経が優位のときというのは、基本的に戦闘モードの状態で、怒っているときとかイライラしているときとかです。そして、穏やかなタイプの人は、怒ったりイライラすることを抑制しがちなので、交感神経を優位にすることが少なく、アドレナリンの分泌が少なくなってしまうわけです。むやみにプリプリ怒ったり、イライラいらついているのは良くないですが、アドレナリンが分泌されないのも、身体にとってはよくないですし、悪化すると自律神経失調症になることもあります。
そこで、「ホラー映画を見るとアドレナリンが出る」という話です。
なるほど、そうなんでしょうね。今まで気がつきませんでした。
『ホラー映画』で怖い場面で「ヒェ〜」となってるときは、身の毛がよだつ状態です。身体が硬直し、心拍数が上がり、血圧も上がっているのでしょう。つまり、交感神経が優位の状態でアドレナリンもビンビン分泌される。アドレナリンをお手軽に分泌させるにはもってこいかもしれません。怖い夢を見るかもしれませんけど...
そういえば、女性で絶叫マシンが好きな方って多いですよね。ある女性が絶叫マシンが好きな理由は、「思いっきり叫んでも大丈夫だから」と言っていました。この絶叫マシンで「キャー」と叫ぶことでアドレナリンを分泌させることがストレス発散になるから好きなのでしょう。納得です。
男性よりも女性のほうが、ホラー映画や絶叫マシンが好きな印象があります。
女性の方が、日頃から何かを我慢しているのでしょうか?それともストレス発散が上手なのでしょうか?
そのあたりはハッキリとはわからないのですが、ホラー映画の存在意義のようなものを見出すことができて良かったです。
だからといって私は見ないですけど。怖いから。
