
本題の前に序文があります。
私が発達障害の勉強を本格的に学習し始めてから思ったのが、観点が多すぎて困るということ。悪戦苦闘しているうちに辿り着いた学習法が『色彩の立体模型』です。
立体模型は、多角的視点から物事を考えるときに便利。
展開図を作り、それらを手作業で立体模型にします。そして、色んな方向から眺めてみると、気づくことがあるんです。触覚・固有覚・視覚はもちろんのこと、『空間認知』が刺激されている気がします。
『空間認知』に優れた生き物は"鳥"です。
前後・左右・上下に自在に飛べます。三次元を自在に飛び回ります。
そして、そこに加速度も加わります。四次元といえるかもしれません。
そんな鳥が発達している脳領域は【小脳】。
発達障害へのアプローチで【小脳】を外すことはできません。
それでは、本題に入ります。
発達ピラミッドを立体模型にしてみました
脳の発育には順番があります。
脳の中心部である脳幹や大脳辺縁系から大脳皮質という中心から外側への順番。右脳から左脳という順番。
それらの発達に合わせるように、施術の組み立ても変わってきます。
新生児は、子宮から体外へ出ると、まず自分で呼吸しなければいけません。そして、重力にさらされることになるので、その対応もしないといけません。
なので、まず大切になるのが「呼吸」と「触覚」「固有覚」「前庭覚」の基礎感覚です。
親御さんのお子さんのお悩みでは学習面やコミュニケーションの問題が多いことでしょう。「~をやらかす」「~ができない」ということになります。
それらの問題の根底に、基礎感覚なりの発育のつまずきがあるものです。発育の土台から一歩ずつ積み上げていくことが問題へのアプローチの鍵です。
立体模型
『発達ピラミッド』はご存知かと思います。図で説明しているケースが普通だと思いますが、ピラミッドなら立体のものがいいですよね。
参考にした書籍。
『感覚と運動の高次化理論』宇佐川研
『感覚と運動の高次化理論からみた発達支援の展開:子どもを見る眼・発達を整理する視点』学苑社 池畑美恵子
https://amzn.to/3ZUjg60
『神田橋條治が教える 心身養生のための経絡・ツボ療法』創元社
https://amzn.to/4iUM1bq
・項目
<一段目>学習・社会性
<二段目>言語交流・手が器用・微細運動・学ぶ環境
<三段目>イメージ言葉・身体図式・粗大運動・人との距離感
<四段目>目のコントロール・頭部コントロール・姿勢反射・姿勢をよくする
<五段目>視覚・聴覚・触覚・固有覚・前庭覚・原始反射統合・落ち着いて過ごす
<底の面>丹田呼吸法・指いい子
これらの項目を当てはめてピラミッド形(正四角錐)の立体模型にします。
つくりました。
<発育の歪み整体ピラミッド>

展開図のダウンロードはコチラ
ピラミッドの底にも項目をいれたのがお気に入りです。
ピラミッドが立体なので、土台がしっかりしていないと崩れるというイメージが膨らむはずです。
まとめ
実際に、この立体模型の発達ピラミッドを問診などで使っています。
また、発育のお子さん向けだけではなく、大人のお客さんの場合にも活用しています。姿勢の問題やコミュニケーションのつまずきを話すときに役立っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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